三重の酒
◆清水が豊富に湧き出る三重の地形  

  紀伊山地は日本で一、二位の多雨地帯であり、そこから流れ下る宮川、櫛田川、雲出川、名張川、鈴鹿川、三滝川などの豊富な伏流水は清冽な軟水です。宮川の源流水は日本一の清水に選出されました。(1991年全国一級河川水質検査一位)
また、各山系の山麓にも清冽な伏流水が湧き出ています。
水質は軟水が多く、きめ細やかでまろやかな味わいの高級酒に醸し上がります。

※伏流水・・

地上に降った雨水や河川湖沼の水が地下に潜入して流れる水。
井戸水や湧水として地表に出る。通過した地層により水質が異なる。

 
※軟水・・

軟水とは、カルシウム、マグネシウム、塩類の少ない水で、発 酵がゆっくりになるため、できる酒はきめが細かく綺麗でまろやかな酒になります。
三重県の酒造用仕込み水はほとんどが軟水です。
硬度は水に含まれるカルシウムイオン、マグネシウムの量の度合いです。硬度の表記にはドイツ硬度とアメリカ硬度があります。
ドイツ硬度が0〜3を軟水、3〜6を中軟水、6〜8を軽硬水、8〜14を中硬水、14〜20を硬水、 20以上を高硬水といいます。
醸造関係ではドイツ硬度が用いられてきましたが、現在ではアメリカ硬度が主流です。アメリカ硬度=ドイツ硬度×17.8です。
厚生労働省のおいしい水の基準ではアメリカ硬度100以下となっており、ドイツ硬度に換算すると5.6となります。